医療現場IT化の現状

医療現場では、技術の進歩により医療機器のIT化が進んでいます。例えば、最初のIT化である電子カルテは、医師がカルテに診療情報を書く手間を省いただけでなく、デスクの画像を開けば、患者の治療状況や検査結果などさまざまなデータを瞬時に閲覧することができ、インフォームドコンセントを充実させることが可能になっています。加えて、転院やセカンドオピニオンの際にもデータの受け渡しがしやすいというメリットもあります。レセプトコンピューターの導入では、算定漏れや過剰算定を未然に防ぐことができます。医療現場のIT化が進む原因として、医療情報が従来に比べて複雑化していることと、患者の数が増えていることが考えられます。

特に大型の病院になると、一人の医師が受け持つ患者の数はとても多くなります。患者の診断を正確に行い、最良の治療をしていくためには、医療機器のIT化は避けては通れないというのが現実としてあるでしょう。国も保健医療分野のIT化に向けて推進しているものの、現実は現状50%前後と言われています。医療のIT化にはそれなりの費用がかかり、規模が比較的小さな病院では導入したくてもなかなか踏み切れないというのが現状なのです。しかし、IT化により業務の効率化や利便性を図りたいと考えている中小規模の病院もそれなりにあるため、費用の問題をクリアすることができれば、今後医療IT化は大きく進んでいくと予想されています。超高齢社会の今、医療効率を上げるためにも、IT化は進めていくべきだと思います。